美肌と喫煙

肺がんの原因には喫煙が強く関係しているということは多くの人に知られています。
しかし、喫煙は肺がんだけでなく、心筋梗塞や脳梗塞をはじめとする血管疾患や糖尿病・骨粗しょう症・痴呆症など老化に伴う病気とも深く関わりがあるということを知っている方はあまりいらっしゃらないようです。

喫煙はなぜ健康に良くないのでしょう。
喫煙は血管を老化させてしまい、さらに、血管だけでなく体全体の老化まで進行させてしまうということが徐々に明らかになってきています。
日本は長寿大国であるとされていますが、日本人の死因の多くに、喫煙行為がかかわっていると云っても言い過ぎではないようです。
さて、喫煙と美肌の関係です。
驚くべきことに、喫煙は女性の美容にとっても大敵なのです。
かつては、喫煙は「ファッションの一部」として欧米では捉えられていました。また戦後の日本でも、欧米に見習えという事でもないでしょうが、女性を知的に見せる道具として、またダイエットに役立つという怪しげな情報も流布されたためか、やはりオシャレの一つとして定着したまま現在も続いているといえます。
日本人全体の喫煙率は減少傾向にあるのと相反して、20代女性の喫煙率はむしろ増加する傾向にあるのです。

美肌に及ぼす喫煙の影響

この「喫煙」が肌年齢に影響を与えることが明らかになっています。また、紫外線が肌に及ぼす悪影響はかなり常識として浸透しているのに対し、喫煙の肌に対する悪影響は、現在でもあまり認識されていないようです。

仕事の合間に、また、飲み会でも気軽に煙草に手を出す人が多く見受けられます。
タバコの煙を吸うと、体は慢性的な一酸化炭素中毒に陥ります。さらに、有害物質であるニコチンの作用により血管が収縮し血行が悪くなると、肌に酸素や栄養がスムーズに運ばれなくなり、老化やガンの原因となる活性酸素が増加するのです。
その結果、目元の「カラスの足跡」をはじめ、顔全体のシワが増え、肌の色も黄ばんだようにくすみます。指も黄色いでしょうけど…。
実際に喫煙者と非喫煙者の差は30歳を超えたあたりから顕著に現れてきます。
肌細胞内のメラニン量は、非喫煙者よりも喫煙者の方が多くなるため、シミやくすみの量が多くなるのは当然の事なのです。

喫煙と肌のたるみ

肌年齢
シミやくすみだけでも重大な事なのに、さらなる肌の老化現象として挙げられるものに「肌のたるみ」があります。
このはだのたるみは美容外科手術の「フェイスリフト」により解消(軽減)することもできますが、喫煙者の場合、非喫煙者ほど良い結果が得られるとは限らないのです。
煙草を原因とする血行不良が原因で皮膚が壊死に陥るリスクが高い為、喫煙者と非喫煙者とでは手術の方法や手術内容を変えることさえあるのです。
喫煙者をされている人は、今からでも遅くはありません。喫煙は様々な病気のみならず、肌にも重体な悪影響を及ぼしています。あなたの美肌を維持するためにも、禁煙をするように心がけたらいかがでしょう。たばこ税も値上げされる事ですし、ちょうどいい機会かもしれませんよ。

非喫煙者の受動喫煙

今までは喫煙者に対する煙草の害でした。では非喫煙者は全く関係ないのかというとそうでもありません。非喫煙者も気をつけなければならないことがあるのです。それはタバコの受動喫煙による副流煙の及ぼす害です。
喫煙に制限のない場所、またヘビースモーカーの方がいる職場や家など、受動喫煙にさらされる場所は減っては来ましたが、無くなった訳ではありません。受動喫煙は、その時間が長ければ長いほど、最悪の場合喫煙者以上にタバコの害を受けている可能性もあるのです。
女性は自身の肌年齢の為にも、まわりの環境をよく吟味する必要があるといえるでしょう。

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